インプラントバリエーション
骨が少ない方へ
長期にわたる義歯の使用や歯周病によって骨が失われてしまった場合は、インプラントを埋入出来ない事があります。
インプラント手術を行うには、まず充分な骨を確保する必要があります。
■上顎には「上顎洞」(サイナス)と呼ばれる空洞が存在します。
7~8割の多くの方が上顎の奥歯にインプラントを埋入するための充分な骨が存在しません。
また、抜歯をするとその空洞が更に拡大する傾向を示します。
現在では、このように不足する骨の高さや幅を増やしたり、サイナス部分(空洞)に骨を造成する技術が確立しています。
症状によって手法が異なりますが、ここでは代表的な以下の3つの方法を紹介します。
この治療は、高度な歯科医療技術が要求されるため、行っている歯科医院は多くありません。他院で骨が足りないためインプラントは無理と診断されたケースでも、まずは診断を受けてみてください。
「ソケットリフト」「サイナスリフト」は当センターで200以上の症例があります。
「GBR」にはおよそ1,000以上の症例があります。


上顎と上顎洞との距離が狭いが、5mm以上の距離がある場合に行う方法です。
まず、インプラントを埋入する箇所から上顎洞粘膜を専用の器具で静かに挙上します。
手術侵襲は通常埋入とほとんど変わりません。


上顎洞が更に大きく骨量が不足する場合に行います。
上顎洞側面より上顎洞粘膜を静かに挙上します。
ソケットリフトに比べ、骨移植直視下で確実に多くの挙上を行う事が出来ます。
6~12ヵ月でインプラント埋入可能となります。


顎の骨(歯槽骨)の高さや幅が足りない場合に行う方法です。
周囲から集めた骨または骨の代替材料(将来骨におきかわる)を移植し、失われた歯槽骨を三次元的に再建します。
切らないインプラント治療(フラップレス術式)

手術前にCT撮影を行い、コンピュータ上でインプラント治療計画を立て、安全に手術を行うための手術用テンプレートを作製します。
- 手術用テンプレートを装着して小さな穴を開け、骨を削ります。
- そのままインプラントを埋入していきます。
- 骨の状態が良く、初期固定がしっかりしていれば、手術当日に仮歯装着も可能です。

- メスを使用しないため出血が少なく、手術後の腫れや痛みも大幅に軽減できる。
- CT撮影とコンピュータ設計によって安全・確実に手術を行うことができる。
- 手術時間が短縮され、来院回数も低減できる。
- メスで切開しないため、歯肉の治癒が早く審美性も向上する。
※無切開手術の必須条件(CT撮影、コンピュータ設計、テンプレート作製など)
インプラント義歯
インプラント義歯(オーバーデンチャー)とは、顎の骨に2~4本のインプラントを埋入して、現在使用している義歯(入れ歯)を動かないようにしっかり安定させることができるインプラント治療です。

- 入れ歯がインプラントでしっかり強固に固定されるため、安心して噛むことができる。
- インプラントが最少2本ですみ、治療費用の負担も抑えることができる。
- 患者さんが自由に着脱可能なため、メインテナンスが容易である。
- 簡単な手術ですみ、患者さんの負担も少ない治療法である。
- 条件が良ければ即日のうちに食事に使用可能である。
抜歯即時インプラント
インプラントは、歯がなくなった部位に人工の歯根を埋め込むことで本来の歯と同様の機能を持たせるものとされています。
しかし、実際に歯がない部位や抜歯をして治癒するまで待った部位の歯槽骨は吸収して少なくなってしまうことも多く、インプラントが困難になるケースもありました。そこで、抜歯をすると同時にその後にインプラントを埋め込む抜歯即時インプラントという方法があります。これは、1978年にShulteが初めて報告したといわれています。
抜歯後即時インプラントは、抜歯した際に歯が本来あった抜歯窩とよばれる穴へ直接インプラントの埋入をします。これによって、改めて歯槽骨に穴を開ける必要がなく、また抜歯と埋入が1度に行われるため外科処置が1回でよいため、負担が少なくてすみます。ただし、このときインプラントと抜歯窩のサイズは完全に一致しないので隙間ができます。この隙間の大きさが2㎜以内ならば骨が再生するとされていることから、慎重に適用であるかを診断する必要があります。
また、即時インプラントで使われるフィクスチャーは通常のインプラントのものと形状が異なり、抜歯窩にあわせて上部がやや広がった形になっています。
抜歯後即時インプラントには、いくつかのメリットやデメリットがあります。

- 抜歯と同時に行われるので、手術回数や時間、治療期間が半分程度ですむ。
- 切開や歯肉の剥離などを行わないので、痛みや腫れなどが少なく回復がよい。
- 歯槽骨が吸収していないので、骨造成や移植などの必要がほとんどない。
- 早い段階で審美的にも回復することができる。

- 骨の形状や状態によっては適用できない。
- 歯肉が不足してうまく適合できない場合がある。
- 手術に関して通常のインプラントより慎重に行う必要がある。
静脈内鎮静法

静脈内鎮静法方法は、腕の静脈に点滴で麻酔液を入れ、その後インプラント治療が終了するまで寝ている状態で治療を行う
方法です。麻酔のコントロールは麻酔専門医が行います。
寝ている状態で治療が受けられますので痛みや怖さ等を感じる事なく理想的な白い歯が手に入れられます。
治療終了後、麻酔の効力を無くす薬剤を点滴し、徐々に目を覚まして頂きます。
静脈内鎮静法による治療終了後には、普通に歩く事は出来ますが完全に切れるまで時間がかかる場合があるので、車の運転や
自転車での帰宅はお控えください。